神道と日本の記事一覧

大和心

第214回 攝津國一宮 住吉大社-1(2/2)

著者:小山一夫 / 公開日:2023-02-28

掲載準備版・未公開。公開日は元ブログの投稿日です。

「其の大后息長帯日売命は、当時帰神りたまへりき。故れ天皇、筑紫詞志比宮に坐しまして、熊曽国を撃けたはむとせし時に、天皇御琴を控かして、建内宿祠大臣沙庭に居て、神の命を請いまつりき。是に大后、帰神して言教へ覚したまひつらくは、西の方に国有り、金銀を本めて、目の炎燿く種々の珍宝其の国に多在るを、吾今其の国を帰せ賜はむ、と詔りたまひき爾に天皇答へ曰したまはく、高き地に登りて西の方を見れば国土見えず。唯大海のみこそ有れとまをして、詐為す神と謂ほして、御琴を押し退けて、控きたまはず、黙坐しぬ。爾れ其の神大く忿らして、凡茲の天下は汝の知すべき国に非ず。汝は一道に向ひませ、と詔りたまひき。是に建内宿禰大臣白しけらく、恐し、我が天皇、猶其の大御琴あそばせとまをしき。爾稍其の御琴を取り依せて、なまなまに控き坐しけるに、幾久もあらずて御琴の音聞えずなりぬ。即れ火を挙げて見まつれば、既く崩りましにき(中略)。

亦建内宿禰沙庭に居て、神の命を請ひまつりき。是に教へ覚したまふ状、具に先日の如くにて、凡此の国は、汝が命の御腹に坐す御子の知(しら)さむ国なりとをしへさとしたまひき。爾れ建内宿禰、恐し、我が大神、其の神の腹に坐す御子い、何の子ぞも、と白せば、男子ぞと答詔りたまひき。爾れ具さに請ひまつりけらく、今如此言教へたまふ大神は、其の御名を知らまく欲しとまをせば、即ち答詔へたまひつらく、是は天照大御神の御心なり、亦底筒男、中筒男、上筒男三柱の大神なり。」

これは武内宿禰を審神者、仲哀天皇を琴師、神功皇后を神主とした他感法による「帰神術」。「大后、帰神して」とあります。

これは一般に神社で行われている顕斎の祭祀ではありません。

皇室に伝承されていた皇法に基く幽斎の祭祀です。

そのため天皇と皇后が自ら祭祀の主要な役割を務めています。