明治36年の御製です。
神風の 伊勢の宮居に とよとしの
初穂ささげむ 時ちかづきぬ
明治神宮の「365日の大御心」では、次のような口語訳になります。
「伊勢の神宮に、豊かに穂った今年の稲の初穂をお供えして、お祭りする時季が近づいてきた。」
伊勢の神宮に初穂を捧げる祭祀を神嘗祭と言います。
伊勢神宮の公式サイトには次のように書かれています。
「年間1500回に及ぶ神宮の恒例のお祭りの中でも、最も重要なお祭りが神嘗祭です。
神嘗祭は、その年に収穫された新穀を最初に天照大御神にささげて、御恵みに感謝するお祭りで、由貴大御饌と奉幣を中心として、興玉神祭、御卜、御神楽などの諸祭を行います。
さらに附属のお祭りとして、春に神宮御園で行われる御園祭、神宮神田で行われる神田下種祭、秋の抜穂祭のほか、御酒殿祭、御塩殿祭、大祓があり、神宮の年間の祭典は神嘗祭を中心に行われているといっても過言ではありません。」
宮中における最も大事な祭祀は、神嘉殿での天皇陛下御自ら執り行われる新嘗祭ですが、それに先立ってこの神嘗祭が行われます。この御製は明治36年の作品ですが、この時点でもロシアとの緊張感はかなりのレベルでした。その高まる脅威の中で、無事に神嘗祭が執り行われるようにと祈られておられたのでしょう。
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