天皇の先見性は本当に未来を見通すような鋭さがありました。もしもこの勅諭と共に、然るべき強い制御システムを法整備できていれば、天皇が望まない戦争を裁可せずに済んだかもしれません。
ここで注目したいのは、この勅諭が山形有朋の指示で起草されたという点です。原案は明治11年(1878)に初代陸軍卿・山形有朋が考案した軍人訓戒ですが、2度も陸軍卿を経験した軍部のトップともいえる人物が、自分達が生み出した軍の暴走を危惧していたわけです。文官側からの危惧ならわかりますが、軍部自からの発案なのです。
軍人勅諭では軍の持つ危険性を、二つの原因を挙げて指摘しています。
①世論に惑はす
➁政治に拘らす
世論に動かされて(或いは故意に世論操作をして)天皇の大御心に反し、戦争への道を進むこと。
政治に関与し、軍が国政を掌握すること。
それらはまさに亡国への道であるという、天皇や山形有朋らの危惧が読み取れます。
明治天皇は富国強兵を国策としながらも、軍部が将来暴走するのを予感されていたのでしょうか。
もしもその勅諭が守られていたなら、昭和になって不幸にも300万人にのぼる人命を失い、国土を焦土と化すような悲惨な事にはならなかったかもしれません。
ドナルド・キーン - Wikipedia

ja.wikipedia.org

私のお薦めするドナルド・キーン先生の著書

