
『病気に関してもそうでした。天皇が脚気を患った際のことです。
侍医たちが再発予防のためには転地療法が一番といい、それを受けて岩倉具視も天皇に、空気のよい場所に離宮をつくっては、とすすめます。しかし彼は、脚気は国民だれもが罹り得る病気だ、私一人なら転地療法も可能だろうが国民全てがそうするわけにはいかない、だから他の予防策を考えよ、というのです。』(「明治天皇を語る(新潮新書)」)
自分さえ良ければいい、
人間はついついそう考えてしまいがちですが、明治天皇は自分だけというお考えはお持ちになっておられませんでした。
共に喜び、共に悲しみ、共に汗を流す。
「上下心ヲ一ニシテ、盛ニ經綸ヲ行フヘシ」
「我國未曾有ノ變革ヲ爲ントシ、朕󠄁躬ヲ以テ衆ニ先ンシ、天地神󠄀明ニ誓ヒ、大ニ斯國是ヲ定メ、萬民保全󠄁ノ道󠄁ヲ立ントス。衆亦此旨趣ニ基キ協心努力セヨ。」(「五箇条の御誓文」)
明治天皇は神に御誓いになられたのです。
「心をひとつにして」と。その大御心は、陛下の生涯を通して全うされました。
国民はその御姿をずっと見ていたのです。尊皇と敬愛の思いで。
ドナルド・キーン - Wikipedia

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