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大和心

第300回 明治天皇-13

著者:小山一夫 / 公開日:2023-09-30

掲載準備版・未公開。公開日は元ブログの投稿日です。

『明治三十五年、後に大正天皇となる皇太子・嘉仁親王のための東宮御所が建設されつつありました。その建設予算があまりに巨額なので天皇は仰天します。その費用は五百万円で、当時としてはあまりの巨額です。質素を好む彼は頑丈であればよく、贅沢はするな、今後造営費の増額は一切許さない、と厳しく命じました。東宮御所は七年後に完成し、後に赤坂離宮(現在の迎賓館)の名で知られることになります。

ですが明治天皇が生きている間は、皇太子も含め誰にも使わせませんでした。完成した宮殿の写真をみた天皇が、贅沢だと怒ったからです。』(「明治天皇を語る(新潮新書)」)

野村ホールディングス&日本経済新聞社のサイトによれば、次のように書かれています。

「単純に、明治30年頃の物価と、今の物価を比べると、今の物価は当時の3800倍ぐらいです。つまり明治時代の1円は、今の3800円ぐらいに相当することになります。」

これを参考にするなら、上記の500万円は190億になります。迎賓館と言うならまだわかりますが、東宮御所なので、明治天皇もあまりに高額だと憤慨されたのでしょう。

贅沢を避け、常に国民に御心を寄り添われた天皇だからこそ、国民もまた心から敬愛申し上げていたのではないでしょうか。あり得ない話ですが、もし王族のように贅沢三昧されていたら、国民の心も天皇から離れ、何かにつけ批判の対象になっていたかもしれません。

皇徳とはこういうところに顕れるものなのでしょう。

ドナルド・キーン - Wikipedia

リンク

ja.wikipedia.org

私のお薦めするドナルド・キーン先生の著書