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大和心

第323回 国学 神国考-9

著者:小山一夫 / 公開日:2023-11-17

掲載準備版・未公開。公開日は元ブログの投稿日です。

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神州を説く会沢正志斎は、神国故に外国の侵略からも守られているとは言っていません。

それは上記の文章の続きで、『兵法に曰く、「其の来らざるを恃むこと無く、吾が以て之を待つ有るを恃む。其の攻めざるを恃むこと無く、吾が攻むべからざる所有るを恃むなり」』(「新論」会沢正志斎)と述べていることで明らかです。

つまり「敵が来ぬことを恃まず、敵が来るのを待ち受けて、よく応戦できるように準備しておくことこそ恃みとすべきである。敵が攻撃せぬことをあてにせずに、敵が攻撃できぬように人事を尽くすことをこそ恃みとすべき」という趣旨です。

その為に「然らば即ち吾をして治化洽浹し、風俗淳美に、上下義を守り、民は富み兵は足り、強寇大敵と雖も、之に応じて遺算無からしめば、則ち可なり」と言っています。

國を守るためには、自国に政治教化がゆきわたり、風俗淳美、君臣義を守り、國と民を富ませ、兵力を充実させて、いかなる強国・大敵と雖も、我が国を侵すことが出来ぬように、計画の手落ちなく、充分に準備しておかなければならない、ということです。

これは明治の富国強兵政策に通ずるものであり、ただ神の力に頼るような信仰的なものではありません。欧米列強が如何にして強引に、他国を侵略し植民地化してきたか。我が国がそのような悲劇に合わないように、という真剣な警告だと言えるでしよう。