戦後の本田霊学の継承に関する考察は、まず佐藤卿彦先生の紹介、そして佐藤先生の弟子達について、特に大久保藤男翁、横山信行氏、渡辺勝義氏を中心に、皇法の伝承、鎮魂法、帰神術をテーマに考察する。その後、佐藤先生と鈴木重道氏の著書等を参考として、佐藤先生による公式・正式幽斎の偉業を振り返りたい。

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次に、昭和39年5月に発表された「古法式 鎮魂法・帰神術の神法(顕神会会長 佐藤卿彦述)」の序文を紹介する。読むたびに身が引き締まる思いだ。皇法についてはある程度著せるが、法術については実修を伴わないと無理だと思う。ただ実修者に対して参考になるものを残すという目的で書かれたのであろう。
『古法式 鎮魂法 ・帰神術の神法 顕神会長 佐藤卿彦 述
序
太古より執行されてきた「帰神(神懸りは絶える事久しかったが、霊学中興の祖とも云うべき本田親徳翁によって復興をみたのである。其の門下の内で特に傑出されたのは、明治の元勲副島種臣伯と、長沢雄楯翁の御二人と申しても過言ではあるまい。
長沢翁は多年に渉り門下を指導養成せられた事は、数多の霊学研究者の夙に周知の処であろう。
然るにこの鎮魂法・帰神術に就て、其の養成方法の理論と実際の修法等に関する著書に至っては、本田・長沢翁共に全く残されていない。故に、現在に至るまで、未だ書籍として記述し発刊されたものは一つだに無いのである。此の伝法は両翁とも、只言葉を以ってのみ指導されたので、その実施指導書の如きものは皆無である。