戦後の本田霊学の継承に関する考察は、まず佐藤卿彦先生の紹介、そして佐藤先生の弟子達について、特に大久保藤男翁、横山信行氏、渡辺勝義氏を中心に、皇法の伝承、鎮魂法、帰神術をテーマに考察する。その後、佐藤先生と鈴木重道氏の著書等を参考として、佐藤先生による公式・正式幽斎の偉業を振り返りたい。

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次にこの「霊学の継承」を収録している「本田親徳研究」の著者・鈴木重道氏の書かれた御自身の半生記「一本の道」によせた佐藤先生の「序」をご紹介する。
『 序
霊学とは神典を根拠として幽玄微妙なる神霊の実在を体得し、その幽冥界の組織と玄妙なる原理とを了解するところにある。先哲の国学者が釈明せしところの古典の解釈は唯訓義のみであ って、その蘊奥を解釈するに至らぬものがある。
本田親徳翁の説く学則は
神の黙示は則ち吾俯仰観察する宇宙の霊力体の三大を以てす。
一、天地の真象を観察して真神の体を思考すべし。
一、万有の運化豪差無きを視て真神の力を思考すべし。
一、活物の心性を覚悟して真神の霊魂を思考すべし。
以上の活経典有り真神の真神たる故由を知る何ぞ人為の書巻を学習するを用ひむや。唯不変不易たる真鑑実理あるのみ。
翁はこの様に宇宙万有の現象をなせしものの原因を極むれば悉く「霊力体」の三大原にあると卓越せる学理を樹てて、訓義のみにてその実証を探知あたわざるに於ては、神明に通ずるところの帰神の術鎮魂の法を会得し、神感法自感法に依って宇宙成立の原理、顕幽の分界、神社存在の理由を解明し、神霊の厳存することを体験してこそ始めてその探奥を悟り得ると説かれている。
世の人、顕幽の区別と神理を知り得る者は洵に尠い。顕祭とは神社祭式等に見られるものではあるが、幽斎とは「霊を以て霊に対する」を謂う。即ち゛吾が霊魂を以て神霊に通はしめる゛のが幽斎の神則である。幽界の事情を知得するには幽斎の神憑りを修得し、その妙境に到達して宇宙万有の現象をなせし所以を知り、なお上代の最高の哲理、法教道徳等に就ての各般の御啓示を賜り、惟神の道の雄渾にして且つ霊妙なる原則を極めることに有ると惟察する。