戦後の本田霊学の継承に関する考察は、まず佐藤卿彦先生の紹介、そして佐藤先生の弟子達について、特に大久保藤男翁、横山信行氏、渡辺勝義氏を中心に、皇法の伝承、鎮魂法、帰神術をテーマに考察する。その後、佐藤先生と鈴木重道氏の著書等を参考として、佐藤先生による公式・正式幽斎の偉業を振り返りたい。

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『皇法―皇学―霊学は教理であり指導理念と申し得ますが、今一つの法術、鎮魂法帰神術の方は専修によって自得いたす外ありませぬので、折角祖父は本田先生の允可を得ましたけれども、之ばかりは父子相伝という訳には参らず、全く御神慮に叶った選ばれた人に許され伝えられるものでありますから、若し之を学ぼうとすれば、正しく法術を伝えた師に就いて、自己の資質の許された限り専心学ぶ外ありませぬ。それに対して皇法の方は遺著の研究を深めてゆき、法術の裏付けによって、念々深く進め得るのでありまして、若し真神の道を世に布くとすれば之に依る外はないと存じます。本田先生はこの教理と法術の両方を得て居られた達人でありますので、先生の遺著は私の信じます限りでは、先生自ら鎮魂して自感法によって疑義を神界に伺い記し置かれたと思われますので、非常な深玄な意味を内蔵していると存じます。唯之を祖述いたすには、長沢先生の十二課目は最小限度で、更に最近 進歩した学術を汲みとらねばなるまいかと考えます。』(「本田親徳研究」鈴木重道著)
佐藤先生も「神法を学ぶものは、神典学・国史学・律令格式学・歌学・物語日記学・故実諸礼学・軍学・音律学・日文学・系統学・古医学・霊学等、十二科目の書籍を研鑽学習せねばならぬと、長沢翁は説かれているが、これは実に至難な事ではあるが、此れらを努力研究しなければ絶対に本ものとはならない事を申添て置く。」と書かれているが、これは時代によって科目の構成が変わってもいいと思う。
本田翁の古事記神理解を見てもわかるが、皇法を理解するに際して、記紀などの古典は勿論、天文学、化学、物理学などの知識が必要になるからだ。