戦後の本田霊学の継承に関する考察は、まず佐藤卿彦先生の紹介、そして佐藤先生の弟子達について、特に大久保藤男翁、横山信行氏、渡辺勝義氏を中心に、皇法の伝承、鎮魂法、帰神術をテーマに考察する。その後、佐藤先生と鈴木重道氏の著書等を参考として、佐藤先生による公式・正式幽斎の偉業を振り返りたい。

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『㋬ 稽古会に参加した方々は、自分が指導を受けている折は、勿論真剣にやっておられるのは良く解るが、他の人の場合には、退屈しているのをしばしば拝見する。而し乍ら他の方の稽古状態即ち審神者と神主とを霊の交流を真剣に視ている裡に、自己の奇魂の活きに依って、神主が体を切る、口を切るのが徐々に自得出来る様になり、将来審神者となるべき素因を蓄える様努むべきである。之は大変重要な事と思う。』(「佐藤卿彦先生遺稿遺影集」)
稽古会の際、自分の番まで眠っている人も少なくないが、それは好ましくない。筆者などは他の人達の稽古から多くを学ぶことができた。
例えば大久保翁が神主として坐ると、最初から部屋全体の気質が急変する。転霊が繰り返されてゆくと、こちらの方まで強烈な神気を浴びて、身体がパンパンに膨れ上がり、呼吸が苦しくなってゆく。まるで自分が転霊を受けているかのような感覚になる。その神気の強さと大きさに畏れすら覚えるほどだ。そして翁が体を切ると一気に呼吸が楽になる。その後も、強烈な神気は継続して浴び続けることになるが。