本田親徳翁の「産土神徳講義」について考察したいと思います。
(現代語訳と本文中の注は西原壮聡氏、「考察」部分は筆者)

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産土神徳講義(下)
(注)本田親徳(ほんだちかあつ)による産土神(うぶすながみ)の働きについての解説講義録。講義の年代、場所は不明。北海道明治神社宮司・鈴木重道氏によれば、産土百首が完成した明治18(1885)年頃、静岡県三島大社において地元の氏子に対しておこなわれた講義録ではないか、とのことである。
<本文>
さて、この次に出来た島が伊豫(いよ)の二名(ふたな)の島[=四国]、この島に国魂の御名が四つある。
伊豫ノ国(いよのくに)[=愛媛県][の国魂]を愛媛(えひめ)[※古事記では、愛比賣]と言い、讃岐ノ国(さぬきのくに)[=香川県][の国魂]を飯依比古(いいよりひこ)と言い、粟ノ国(あわのくに)[=徳島県][の国魂]を大宜都比売(おおげつひめ)[※古事記では、大宜都比賣]と言い、土佐ノ国(とさのくに)[=高知県][の国魂]を建依別(たけよりわけ)と言う。
その次に出来たのが、筑紫(つくし)の島、つまりは九州である。
この島に国魂の御名が五つある、筑紫ノ国(つくしのくに)[=福岡県のうち東部を除いた地域][の国魂]を白日別(しらひわけ)と言い、この白日別は後に、筑前、筑後と別れた。
火ノ国(ひのくに)[=佐賀県と対馬・壱岐を除く長崎県、熊本県][の国魂]を速日別(はやひわけ)と言い、この国は肥前、肥後と別れた。
日向国(ひゅうがのくに)[=宮崎県][の国魂]を豊久士比泥別(とよくじひねわけ)、この国から大隅[半島]が分かれた。
薩摩国(さつまのくに)[=鹿児島県][の国魂]を建日別(たけひわけ)と言う。