本田親徳翁の「鎮魂法と帰神術」について考察したいと思います。

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『帰神術修業中には各種各様の現象が現はれる。筆者の体験の一部であるが、或る一日作法通りに執行し、審神者の転霊中、霊が御懸りなられると思はれる寸前であった。この時組んで居た両手が突然に「パツ」と無くなって了った。妙な事もあるものだと思い、故意に少しく動かして見た。確かに肉体的には在る事を感じられるが、精神的(統一状態に於いての)には何ら感覚は無くなっている。之を例えで云えば、現在眼前に在る物体を肉眼で見て居るとする。それが忽然と消え失せてしまった!と云う様な状態である。其の後或る一日には、両膝(足部も)が突然に消えて了った事もある。又は上半身が、或る時は全身が全く消失した状態を体得した事もある。此所に念の為に申し添えて置くが、之れらは疲労の為に肉体的感覚が消失したものとは全々状態を異にする。よく見掛るのに、坐り慣れぬ人が偶々長時間正座すると痺れて動けない状態となる。立って歩もうとするが、意志に反して無感覚の為に歩行が出来ない。肉体的には足の在るのを覚えて居ても無いような状態を知る事があろう。これは足ばかりでなく他の部分に於いてもそうでも有るが、痺れには苦痛を伴うも霊的無感覚状態には全々苦痛を伴うものではない。』(「顕神本田霊学法典」)
筆者も体が消失した感覚を経験したことがあるが、まさに先生の書かれている通りである。ただ筆者の場合ほんの数回に過ぎず、修得したとはとても言えない。先生のように自在に出来るようになるのは、特別な使命を以て神界に選ばれた方だけだろう。大久保翁ですら再現が極めて難しいと仰っておられたくらいだから。