一般財団法人 野萩青少年育成財団

明治天皇の大御心

先行公開・2026年10月11日

第1回 前書き

明治という時代は、日本が古代以来の伝統を抱えながら、近代国家として新たな歩みを始めた激動の時代でした。王政復古、廃藩置県、神仏判然令、憲法制定、帝国議会の開設、日清・日露の戦争。わずか数十年の間に、国家のかたちも、人々の暮らしも、大きく変わってゆきました。

その中心におられたのが明治天皇です。明治天皇は、政治上の君主であると同時に、国と民の安寧を神に祈り続けた祭祀王でもあられました。その御心は、数多くの御製の中に静かに刻まれています。

本書では、明治天皇の御製を、単なる和歌としてではなく、神道と歴史の視点から読み直してみたいと思います。もちろん、御製の解釈には多様な受け止め方があります。ここに記すものは、私自身が古神道と歴史を学びながら、御製に込められた大御心を拝察しようとした一つの試みです。

明治天皇は、近代日本の激動の中で、つねに国民の幸福と世界の平和を祈られていた方であったと私は考えています。その祈りを、御製を通して少しでも感じ取っていただければ幸いです。

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