一般財団法人 野萩青少年育成財団
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釈迦の理解-3

2023-01-16 著者:小山一夫

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サンキャ哲学の現存する最古の原典は、イーシヴァラクリシュナ(4世紀)の「サーンキャ詩」です。それ以前の同派関係の著作は全て散失し断片しか残っていません。

 

しかしサーンキャ哲学は紀元前4世紀にはすでに、バラモン教系統の最初の哲学学派として成立していたわけですから、サーンキャ詩の思想の起源をその時代に求めることができます。

 

紀元前4世紀といえば、ほぼ釈迦の時代にかぶるわけですが、当時、サーンキャ詩の思想はほぼ認知されていたと考えられます。

 

ところで、このサーンキャ詩の第67-68をみますと、解脱に二種類あると説かれています。

それは「生前解脱」と「離身解脱」です。

 

まず、解脱に達したら現世での生存を保てるかどうか、という疑問に対する答えが、この「生前解脱」です。解脱に到達してもそこですぐ死ぬわけではなく、予め定められた寿命を全うしなければならないという思想です。

 

つまり「解脱してもなお生存し続けている状態を生前解脱という。」とのことです。(「ヨーガとサンキャの思想」P492)

 

この場合は、「まだ精神と根本原質とが関係をたもっているから、苦しみは厳然として存在する。ただ苦しみに対してまったく無関心となり、傍観者となって苦しみを感受しないのである。」(P493)という境地ですので、客観的に観た場合「現実の苦しみ」を回避できるというわけではありません。

 

こう言われますと「解脱したのになぜ悪いことが起こるのか」と、素朴な疑問を持たれるかもしれません。


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