2024-11-05 著者:小山一夫
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禅の十牛図について技術的な側面から解説します。
(「悟りに至る十牛図瞑想法」より)
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身の脱落に到るプロセス
ヨーガスートラには、”身の脱落はどうすれば可能になるのか”その方法が詳しく書かれている。詳細は後述するとして、ここでは簡単に説明しておこう。
肉体感覚を消失させるには、前述のようにアーサナ、プラーナーヤーマ、プラチャーハーラが必要だが、具体的にはプラチャーハーラから手を付けることになる。
ヨーガスートラによれば、プラチャーハーラは感覚器官をその対象と結び付けないことを要求している。つまり、諸感官をその対象と結びつける努力(=集中)の正反対のスタンスだ。そういうと少しわかり難いかもしれないので、ここでは視覚を例にとって説明しよう。
目を見開いて前方の何か一点を見つめ続けよう。絶対に視線を逸らせてはならない。これが視覚の集中だ。この時、目を開けたままで脳内の状態をよく観察しよう。そしてその感覚を維持しつつゆっくりと眼を閉じながら、再度脳内の状態を観察する。次に、今度は一点を凝視するのではなく、視線を水平にしつつ床から天井までと、さらに左右の視界の限界までを、同時に視野に納めるようにする。そして先程と同じように、目を開けた時と閉じた時の両方で脳内の状態を観察する。
大多数の方々にはそれぞれの違いがはっきりとわかることだろう。つまり集中は、拘束や束縛をもたらすのだ。私の主催する瞑想の講座では、視覚だけでなく触覚や聴覚などについても練習し、その違いを様々な方法で体験してもらっているが、参加された方々は皆驚かれている。