2025-01-23 著者:小山一夫
原文保存・内容校閲前/画像は元サイトから読み込みます。
禅の十牛図について技術的な側面から解説します。
(「悟りに至る十牛図瞑想法」より)
***********************************************

第3章 第三 見牛
序
従声得入、見処逢源
六根門著著無差、動用中頭頭顕露
水中塩味、色裏膠青
貶上眉毛、但非他物
声より得入(とくにゅう)すれば、見処(けんじょ)源に逢う
六根(ろっこん)門 著々(じゃくじゃく)差(たが)うこと無し、動(どう)用(よう)の中頭々(ずず)顕(けん)露(ろ)す
水中の塩味、色(しき)裏(り)の膠(こう)青(せい)
眉毛(びもう)を貶上(さつじょう)すれば、是れ他物(たもつ)に非ず
頌
黄*枝上一声声日
暖風和岸柳青
只此更無廻避処
森森頭角画難成
黄(こう)*(おう)鶯枝上 一声声
日暖かに風おだやかにして岸柳青し
只此れ更に廻(かい)避(ひ)する処無し
森々たる頭(ず)角(かく) 画(えが)けども成り難し
****************************
最後は心を調(ととの)える法だ。
心の乱れを落ち着かせ、さらに「沈・浮・寛・急」を解決する。沈とは、心中昏(こん)暗し、記憶も定かでなく、頭が低く垂れがちになる状態をいう。この場合は、鼻先に意識を置き、心を分散させないようにする。浮とは、心身ともに落ち着かず、雑念ばかり沸いてくる状態をいう。この場合は、臍の辺りに意識を置くようにする。寛とは、意識が散漫で身体がだらけたり心が暗くなったりする状態をいう。この場合は、姿勢を正して心を引き締め、心身ともに安定させるといい。急とは、気が上向きになり頭痛や胸が苦しくなるような状態をいう。この場合は、一度身心を落ち着かせ、気が下降するように観想する。
以上、天台小止観の五法を簡単に説明したが、詳しく知りたい方は原文に忠実な解説書を読まれるといいだろう。(「天台小止観」大東出版社、など)