一般財団法人 野萩青少年育成財団
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禅の十牛図 考-127

2025-02-16 著者:小山一夫

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禅の十牛図について技術的な側面から解説します。
(「悟りに至る十牛図瞑想法」より)
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第3章 第三 見牛


序
従声得入、見処逢源
六根門著著無差、動用中頭頭顕露
水中塩味、色裏膠青
貶上眉毛、但非他物

声より得入(とくにゅう)すれば、見処(けんじょ)源に逢う
六根(ろっこん)門 著々(じゃくじゃく)差(たが)うこと無し、動(どう)用(よう)の中頭々(ずず)顕(けん)露(ろ)す
水中の塩味、色(しき)裏(り)の膠(こう)青(せい)
眉毛(びもう)を貶上(さつじょう)すれば、是れ他物(たもつ)に非ず

頌
黄*枝上一声声日
暖風和岸柳青
只此更無廻避処
森森頭角画難成

黄(こう)*(おう)鶯枝上 一声声
日暖かに風おだやかにして岸柳青し
只此れ更に廻(かい)避(ひ)する処無し
森々たる頭(ず)角(かく) 画(えが)けども成り難し
 

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<参考> 天台小止観の止観法


止観とはインドの伝統的な瞑想法であり、釈迦の時代から仏教にも取り入れられ、中国では天台宗や禅宗で重視された。奢(シャ)摩(マ)他(タ)を「止」、毘鉢舎那(ヴィパッサナ)を「観」という。ウパニシャッドはもちろん、ヨーガスートラにも「心の作用の止滅」や「純粋観照」として各々登場するが、具体的な技術はそれぞれの学派で異なっているので、広く学ぶことが望ましい。


天台小止観では、「止に三種有り」として繋(けい)縁(えん)守(しゅ)境(きょう)止(し)、制心止、体真止の三法を挙げている。


繋縁守境止とは、「心を鼻隔、臍間等の処に繋ぎて、心をして散ぜざらしむ」ということで、鼻柱や臍などに心を置いて、意識が放散しないように繋ぎ止める「止」法をいう。心が散じるには必ず何らかの対象がある。多くの場合その対象もひとつに定まらず流動的だろう。そこで原文でも「サルを鎖に繋ぐ」という比喩で説明しているが、力技で自身の鼻や臍に意(こころ)を繋ぎとめるわけだ。しかしこれ自体は、心の作用の止滅に逆行することを憶えておく必要がある。
 


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