2025-04-01 著者:小山一夫
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禅の十牛図について技術的な側面から解説します。
(「悟りに至る十牛図瞑想法」より)
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第3章 第四 得牛
序
久埋郊外、今日逢渠
由境勝以難追、恋芳叢而不已
頑心尚勇、野生猶存
欲得純和、必加鞭撻
久しく郊外に埋もれて今日渠(かれ)に逢う
境(きょう)、勝(すぐ)るに由(よ)って以て追い難し、芳(ほう)叢(そう)を恋(した)うて而も已(や)まず
頑(がん)心(しん)尚(なお)お勇み、野生猶(なお)存す
純(じゅん)和(な)を得んと欲せば必ず鞭(べん)撻(たつ)を加えよ
頌
竭尽精神獲得渠
心強力壮卒難除
有時纔到高原上
又入烟雲深処居
精神を竭(けつ)尽(じん)して渠を獲得す
心強く力壮(さか)んにして卒(にわか)に除き難し
有る時は纔(わず)かに高原の上(ほとり)に到り
又煙雲深き処に入って居(きょ)す
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Step-1.身心脱落の完成~真我の独存へ
内と外の境をなくす時には、肉体が空間に融け込んでゆくような消失感覚を伴うが、その過程で身体に直結する心の作用もかなり減少する。だが、感覚の蕩尽を伴う完全なる肉体感覚の消失は、真我の観照後に訪れる”身心脱落の完成”と同時に起こる。
肉体感覚が完全に消失し、真我(仏性)だけが独存するが如く、無重力の空間にぽっかりと浮かんでいる。静(せい)謐(ひつ)の内に生命の息吹を感じつつ、独特の安定感と心地良さに包まれる。これはいわゆる空性の体験であり、そこではある特殊なエネルギーが働く。空性は身心の実体感覚がない状態だから、当然それに起因する煩悩など湧いてはこない。
このヨーガスートラのゴールである真我独存に到るには、先ず、次の二つの課題をクリアしなければならない。
1.身体の中府へ真我を導くこと
2.身体の中府に真我を安定させること
共に難しい課題ではあるが、これができないと先に進めない。