一般財団法人 野萩青少年育成財団
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禅の十牛図 考-199

2025-04-29 著者:小山一夫

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禅の十牛図について技術的な側面から解説します。
(「悟りに至る十牛図瞑想法」より)
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第3章    第五図 牧牛


序
前思纔起、後念相隨
由覚故以成眞、在迷故而為妄
不由境有、唯自心生
鼻索牢牽、不容擬議

前(ぜん)思(し)纔(わず)に起これば、後(ご)念(ねん)相(あい)随(したが)う。
覚(かく)に由(よ)るが故に以(もっ)て真となり、迷(めい)に在るが故に而(しか)も妄(もう)と為る
境(きょう)に由って有(う)なるにあらず、唯(た)だ心(しん)より生ず
鼻(び)索(さく)牢(つよ)く牽(ひ)いて擬議(ぎぎ)を容(い)れざれ

頌
鞭索時時不離身
恐伊縦歩入埃塵
相将牧得純和也
羈鎖無拘自逐人

鞭(べん)索(さく)時々(じじ)身を離れず
恐るらくは伊(かれ)が歩を縦(ほしいまま)にして埃(あい)塵(じん)に入らんことを
相(あい)将(ひき)いて牧得すれば純(じゅん)和(な)なり
羈(き)鎖(さ)拘(こう)すること無きも自ずから人を逐(お)う
 

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「得牛」では生気系の五気を強くすることで間接的に光輝系の五気を高めようとしたが、「牧牛」レベルでの一番良い方法はやはり、”身体の中府に鎮まった真我を、自らの光輝系五気を使って動かす”相乗的な方法だろう。それには理由がある。生気系五気を高めるといっても、無制限にやってよいというわけではないからだ。


過剰な生気系五気は魄(はく)を強くする。有形の魄は肉体だからよいとして、問題は無形の魄(思念、エゴ、残留想念など)だ。この無形の魄は、身心脱落を妨げ、真我の離脱を押し留める。


礼記・郊特性に、「魂気歸于天、形魄歸于地(魂気は天に歸(き)し、形魄は地に歸す)」とある。これは死に際しての話だが、魂魄の分離については離脱の原理に通ずる。

 

つまり無形の魄は、「分離」にマイナスの作用を及ぼしてしまうのだ。要はやり方とバランスの問題なのだが、真面目な方ほどついやりすぎてしまう。従って、きちんと師の指導を受け、その監督下で精進した方がいい。そうすれば適切な調整が図れるはずだ。
 


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