2025-06-10 著者:小山一夫
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禅の十牛図について技術的な側面から解説します。
(「悟りに至る十牛図瞑想法」より)
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第3章 第八図 人牛倶忘
序
凡情脱落、聖意皆空
有佛處不用遨遊、無佛處急須走過
兩頭不著、千眼難窺
百鳥含花、一場懡*
凡(ぼん)情(じょう)脱落し、聖(しょう)意(い)皆空ず
有(う)仏(ぶつ)の處、遨(ごう)遊(ゆう)することを用いず
無(む)仏(ぶつ)の処、急に須(すべか)らく走過(そうか)すべし
両頭に著(じゃく)せずんば、千眼も窺(うかが)い難(がた)し
百鳥華を啣(ふく)む、一場の懡(も)*(ら)
頌
鞭索人牛盡屬空
碧天遼闊信難通
紅爐焔上爭容雪
到此方能合祖宗
鞭索(べんさく)人(じん)牛(ぎゅう)、尽(ことごと)く空に属す
碧天(へきてん)遼(りょう)闊(かつ)として信(しん)通じ難し
紅(こう)爐(ろ)焔上(えんじょう)、争(いか)でか雪を容(い)れん
此(ここ)に到って方(まさ)に能(よ)く祖宗に合(かな)う
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6.四種禅とは、愚夫所行禅(外道や二乗の禅)、観察義禅(空観)、礬(はん)縁如禅(思慮分別を超える禅)、如来禅(一切三昧を包括する禅)のこと(楞伽経)。
7.四種三昧とは、常座三昧(一行三昧)、常行三昧(仏立三昧)、半行半坐三昧(方等三昧)、非行非坐三昧(随自意三昧)のこと。この摩訶止観に説かれた四種三昧は、信仰を大切にする人々にはバクティ・ヨーガに似た効果があると思うが、有神論無信仰の私にとっては好みの瞑想ではない。
8.四神三昧とは、無形、無量意、清浄積(じゃく)、不退転のこと。
9.四智とは、大円鏡智、平等性智、妙観察智、成所作智のこと。大円鏡智とは阿頼耶識が転じたもので、鏡が万物を映すが如く一切相を顕にする。平等性智とは末那(まな)識が転じたもので、自他一切の平等を悟り大慈悲と相応する。妙観察智は第六識が転じたもので、万物を自在に観察し解き明かす智慧。成所作智は眼識から前五識が転じたもので、人々を利するために役立つ智慧。この四智は唯識論を根拠にし、仏地経論、成唯識論に説かれている。ただ、この四智を得るために各識のフィールドにどのように働きかけるかの具体的な技術がなければただの画餅になってしまう。瑜伽唯識論の元となった顕教ヨーガの技術はその点で役立つことだろう。