2025-06-26 著者:小山一夫
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禅の十牛図について技術的な側面から解説します。
(「悟りに至る十牛図瞑想法」より)
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第3章 第九図 返本還源
序
本来清浄、不受一塵
観有相之栄枯、処無為之凝寂
不同幻化、豈仮修治
水緑山青、坐観成敗
本来清(しょう)浄(じょう)にして、一(いち)塵(じん)を受けず
有(う)相(そう)の栄(えい)枯(こ)を観じて、無為の凝(ぎょう)寂(じゃく)に処(しょ)す
幻(げん)化(け)に同じからず、豈(あに)に修(しゅ)治(じ)を仮らんや
水緑に山青くして、坐(いながら)にして成敗(せいばい)を観る
頌
返本還源已費功
争如直下若盲聾
庵中不見庵前物
水自茫茫花自紅
本(もと)に返り源(みなもと)に還って已(すで)に功を費(ついや)す
争(いか)でか如(し)らん、直(じき)下(げ)に盲(もう)聾(ろう)の若(ごと)くならんには
庵中に見ず庵前の物
水は自ずから茫茫(ぼうぼう)、花は自ずから紅なり
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<脚注>
1.僧璨・・中国禅宗の第三祖(?-666)。「信心銘」の撰者という説あり。
2.南嶽懐譲・・六祖慧能の弟子(677-844)。南岳の般若寺で活動。「一物を説似すれば即ち中らず」
3.馬祖道一・・南嶽の弟子(709-788)。入室弟子は139名。実質的な中国禅の創始者ともいわれる。
4.百丈懐海・・馬祖の晩年の弟子(749-814)。馬祖が示寂(入寂)した石門法林寺に住持する。
5.南泉普願・・馬祖の弟子(748-834)。趙州従諗の師。碧巌録や無門関などにも多く登場する。
6.仰山慧寂・・潙山霊祐の法を嗣ぐ(807-883)。潙仰宗と呼ばれる一派を成す。
7.楊岐方会・・臨済宗楊岐派の祖(992-1049)。
8.黄龍慧南・・黄龍派の祖(1002-1069)。黄龍山に道場を構える。
9.石頭希遷・・六祖慧能と青原行思に師事(700-790)。馬祖と共に二大甘露門と称される。
10.曹山本寂・・洞山良价(807-869)とともに曹洞宗の祖(840-901)。両者の名前を取って曹洞宗という。
11.雲門文偃・・雲門宗の祖(864-949)。雪峰義存の法を嗣ぐ。
12.法眼文益・・法眼宗の祖(885-958)。地蔵桂琛の法嗣。
13.神秀・・北宗の開祖(?- 706)。五祖弘忍の法を嗣ぐ。
14.菩提本無樹・・他に「心是菩提樹」の伝承もある。
15.本来無一物・・他に「佛性常清淨」、「明鏡本清淨」などの伝承もある。
16.達磨の袈裟・・夜間に寺から逃げた云々の話は、弟子の荷沢神会の創作と言われている。