一般財団法人 野萩青少年育成財団
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2002年の日記から―28

2026-03-28 著者:小山一夫

原文保存・内容校閲前/画像は元サイトから読み込みます。

昔書いた日記からいくつかアップします。

 

 

2002-9-29
タゴール-1

「詩人の風は
 海や森の方へ
 出かけてゆく
 彼自身の声を探しに」
(「迷える小鳥」より)

インドの詩聖タゴール、Rabindranath Tagore 。
インドの近代化を促すとともに、東西文化の融合につとめた。ベンガル語と英語で作品を発表。1914年に詩集「ギータンジャリ」で東洋人として初めてノーベル文学賞を受賞。(1861~1941)

彼は哲学者デベーンドラナート・タゴールの息子としてカルカッタに生まれた。子供のころから詩を書き始め、17歳の時に処女作を出版した。法律を学ぶためイギリスに留学。帰国後、書き溜めた詩、短編、小説、戯曲を発表して、植民地時代の代表的作家となった。彼の作曲した数百の歌はひろく一般に親しまれ、1929年からは絵画など、広い分野で才能を発揮した。


彼は視野の広い国際人であり教育者でもあった。1901年、父のアシュラムがあるベンガルのシャンティニケータンに、農民の自立を図る為の寄宿学校を設立した。20年後この学校は、東洋と西洋の哲学の調和を追求するビシュバ・バーラティー大学へと発展し、現在国立インド国際大学となっている。また、日本(1916年来日)を始め世界各地で講演旅行を行なった。


タゴールはもともとベンガル語で作品を書いたが、その多くを自分で英訳した。1915年には、イギリス国王ジョージ4世からナイトの称号をうけたが、現在のパンジャブ州アムリッツァルで400人のシーク教のデモ隊がイギリス軍に虐殺された時ナイトを返上している。


タゴールの詩は「ギータンジャリ」以外にも多くが翻訳されているが、私の知る限り、「ギータンジャリ」はタゴール著作集(第3文明社)第1巻収録の森本達雄訳が一番洗練されていて好きだ。
 
あなたは、私を限りないものにしてくださいました
それがあなたの喜びなのです。
この脆い器を
あなたは幾たびも空にしては
つねに
新たな命の輝きで満たしてくれます。
この小さな葦笛を
あなたは
丘を越え、谷を越えて持ち運び
その笛で
とこしえに新しい旋律を吹き鳴らしました。
あなたの御手の不死の感触に
私の小さなこころは
歓びの余り度を失い
言葉では尽くせぬ言葉を語ります。
あなたのたゆまない贈り物を
私は
この小さな両の手でいただくほかはありません。
幾歳月かが過ぎてゆきます。
それでもなお
 


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