一般財団法人 野萩青少年育成財団
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2002年の日記から―30

2026-03-30 著者:小山一夫

原文保存・内容校閲前/画像は元サイトから読み込みます。

昔書いた日記からいくつかアップします。

 

 

2002-10-3
ミリンダ王の問い-1


東洋文庫「ミリンダ王の問い」(平凡社)という本がある。
全3冊の長編だが、副題に”インドとギリシャの対決”とある様に内容的にも大変面白くとても勉強になった。勿論と言うべきか、翻訳は中村元先生。


インドに侵攻したギリシャの帝王メナンドロス(ミリンダ王)が、仏教僧ナーガセーナと教理について対決し、ついに仏教に帰依するという物語。インド的思惟がギリシャ的思惟と正面からぶつかり合い、バーリトゥールドで決着をつける話だ。


私は昭和48年、17歳の時にこの本を初めて手にしたが、その時の感動は今でも忘れない。ここでの仏教は皆さんがイメージするような日本の既成仏教とはかなり趣の異なるものだ。所謂御利益型or葬式仏教ではない、それよりは釈迦のオリジナルな思想に近いといえよう。ここでひとつ紹介したいと思う。(第5章第5「輪廻の主体は転移しない」より)


「大王よ、たとえば、ある人がひとつの灯火から他の灯火に火を点ずる場合に、灯火がひとつの灯火から他の灯火へ転移するのですか?」


この類の話は第2章第1にも出てくるが、言い換えれば次のようなところだ。
例えば、蝋燭の灯を用いて別の蝋燭に点火する。最初の蝋燭の灯と2番目の蝋燭の灯は同じだろうか、違うだろうか、という問いかけだ。


これについてはいろいろな解釈ができる。秋の夜長に思惟に耽るひとときがあってもいいだろう。(現在私はこの本の内容について賛成できない点を多々感じているが)
 


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