2026-07-09 著者:小山一夫
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昔書いた日記からいくつかアップします。
釈尊の悟りー解脱論
ここでは、大パリニッバーナ経における解脱について更に深く考察したいと思います。
これまで誰一人として、釈迦が涅槃に入るこのプロセスを明快に説明出来た方はいませんでした。
後世の研究も視野に入れながら涅槃と解脱のプロセスについてご説明したいと思います。
1. 大パリニッバーナ経における解脱・涅槃へのプロセス
2.「ラリタヴィスタラ」(方広大荘厳経)の解脱論
3.「倶舎論」における解脱論
4.「ランカーヴァターラ」(入楞伽経)
5.「大日経」と「金剛頂経」
6. クンダリーニ・ヨーガと大パリニッバーナ経-1(サーマディ論)
7. クンダリーニ・ヨーガと大パリニッバーナ経-2
8. タントリックヨーガと解脱
9. 結論・解脱の真義について
1.大パリニッバーナ経における解脱・涅槃へのプロセス
別項で述べた様に、大パリニッバーナ経の第6章の24、「死を悼む」では釈迦が亡くなる時の情景が非常に詳しく述べられています。そこで釈迦は次のようなプロセスを経て涅槃に入りました。
1. 初禅 2.第二禅 3.第三禅 4.第四禅 5.空無辺処定 6.識無辺処定 7.無所有処定
8.非想非非想定 9.滅想受定 10.非想非非想定 11.無所有処定 12.識無辺処定
13.空無辺処定 14.第四禅 15.第三禅 16.第二禅 17.初禅 18.第二禅 19.第三禅 20.第四禅
21. ニルヴァーナ
ここで注目したいのは、<9.滅想受定>からニルヴァーナに入るのではなく、なぜ<20.第四禅>まで戻って「不動の平安を完成してから般涅槃」する必要があったかです。
つまり無色界からではなく、色界からしか涅槃に入れない理由が何かを考えるべきなのです。
それではまるで第四禅にしか涅槃に至る門が無い様にすら思えます。
この経典は釈迦の教説に最も近いとされるもののひとつですが、涅槃が特定の禅定のレベルから達成できると言う考え方が特徴的です。
しかしながら、これを以って第四禅が特別と言うのなら「空無辺処定」以降の境地は一体何を意味するのか、何のために達成すべきなのか説明がつきません。
それ故、後世様々な議論があったわけですが、その一部を検討しながら、結論を得たいと思います。