一般財団法人 野萩青少年育成財団
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中国医学 考―21

2026-08-13 著者:小山一夫

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昔書いた日記からいくつかアップします。

 

 

「哀中参西録」は中国医学史上でもっとも内容がしっかりしている本である。東西の医学を融合させた画期的な処方を提案し、ある種の疾病について西洋医学以上の治療効果を発揮した歴史に残る名著である。張錫純は伝統的な方剤について効果的に改良しているだけではなく、西洋医学的薬物も多用している。


例えば、西洋医学で肺結核を完全に治せるようになったのは、第2次大戦後に抗生物質が活用されるようになってからであるが、中国では1909年に張錫純によって第3期まで病気が進んだ患者ですら全快させうる確実な治療方法が完成された。(石膏アスピリン湯)


張錫純は西洋医学と化学を研究し、西洋の解剖生理学と中国の機能生理学とを結合させ、独自の優れた理論体系を作り上げただけでなく、西洋医学的な薬物を中国薬物学の原理で分析し、肺結核等の難病の治療に応用したのである。


中国医学史上特にその功績をたたえられ、永く称賛を受けている人物として中国では次の3者が挙げられるが、残念ながら日本では張仲景のみが評価されるにとどまっている。

張仲景(医界の孔子) 葉天士(医界の孟子) 張錫純(医界の朱子)


後述するが日本の漢方医学が副作用の問題を抱え、かつ治療効果が疑問視されている根本的な原因は、「傷寒論」以後近代に至る中国医学の研究成果を取り入れなかったことに起因する。
 


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