『吾が宗は禅宗と同じからず。一歩は一歩の徴験あり。』
「黄金の華の秘密」ユング、ヴィルヘルム共著
『私の宗派の瞑想法は、禅宗の仏教的瞑想のやり方とは違っている。
瞑想が一歩深まれば、その一歩に応じた確認のしるしとなる体験があるのである。』
同書より本書は、深層心理学の権威・カール・グスタフ・ユングによるものです。
彼がインドでクンダリーニ・ヨーガと唯識学を学び、帰国後に欧州各地で、クンダリーニ・ヨーガ・セミナーを開講したことは広く知られていますが、その7~8年前に書かれたのが本書です。
本書には、太乙金華宗旨と慧命経の2書を収録し
それについて両者が解説をしていますが本格的に学ばれた方には、恐らく物足りないことでしょう。
やはり、門外漢ではなく、その道の専門家の解説の方が優れているのは言うまでもありませんが本書は、通常とは違った視点で道家(含む佛教)の修行法を解説したものとしてなかなか面白いところがあります。
禅の十牛図、古神道、ウパニシャッド、ヨーガ等にも通ずる世界をとりあえず垣間見ようという方には、読みやすい一冊かもしれません。
『打座するときは、
ただぼんやりと何もしないでいるという状態であってはならない。
そういう状態は「認識なき空虚」と呼ばれるものである。』