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「炬」おしゃべり 聲を聞く-4

著者:若月佑孔 / 元ブログ投稿日:2023-10-22

 

躬の動かし方だつて聲を出しています。

甘えたり、怒ったり。イヤナ奴‼︎と云ふ時は 肘を曲げて「ウン」 これでおしゃべり

"まあ”と両手を中開きにする、"抱き付きたい”と云ふ聲でせふ。
 

唐紙だって、障子戸だつて、怒鳴る時があります。

"ピシャン” お客様は驚ろいて帰って終ひます。閉めた人の心のままに聲を出します。
 

或る人が来ました。「先生、また、だまされました。今度は三百万です」

「貴方はバカだ、何時も私が云ふでせう、言葉を聞くからだまされる。

相手の言葉より聲を聞いていればだまされないって、貴方は相手の甘い言葉に乗つたんですね」と、叱られに来たと云ふから叱ってやる。
 

聲をきけばだまされない、とは 前に云った通り 相手の態度も聲です。

言葉のアクセントも聲です。この様な観察から、その相手が常に正しい人物か、重厚な人物か、薄っペラな人間か、今、苦しんで居るか、不義理をしているか、又、その相手の人物だけでない、その人の四囲の友達も、会社の中の気分もみんな聲なんです。それを、心静かに聞いたなら、相手の心が判るじゃありませんか。
それを、相手の、口先だけの言葉、良さそうな条件 忠義振った態度 そんなのに引掛る。

 

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