さあ、此の様に考へると、根っ子、根っ子が丈夫でないと、決して大木になれません。枝や幹は切られても根が丈夫なら、また、芽を出しますが 根が痛んだら大木も忽ち枯れて終ひます。
野中の一本木は根が太くて深いのです。
常に暴風雨を一人で受けるからです。森や林の木は根が細くて浅い。隣りの木の根とからみ合って助け合っているからです。
面白いものですね。人間の一人ポチの気の強いのと、保護し合っている環境の人の気の優しいのとよく似ています。
枝葉をよくする為には 先づ根っ子を丈夫にせねばなりません。
生活上社会的な信用は根っ子の様なものです。生活を立派に仕合せにするには、社会と云ふ住んでいるところが畠でも、山でも 谷の斜面でも、私の様に石河原を耕す人生でも、その状況に応じて先づ根を強く張らなくてはなりません。
此の根のよし悪るしはその人の性格の良悪を意味して居ります。それは皆、赤ちゃんの時の躾に原因あるのです。豆を蒔いてごらんなさいませ。二葉がらひらく前に先づ根が伸びて土の中に這い入ります。この時、根を傷つけたら、もふ伸びません。芽も出ません。躾は根を形づくり、本を形づくります。
