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「俺はこう思う」 繪と人生と-2

著者:若月佑孔 / 元ブログ投稿日:2025-05-13

 

人間の生活には裏もあり表もある、美もあり醜もある、人生の美くしさばかり、世の中の美ばかり、人の善意ばかり表現して、人生を甘いものと想定せよとは云はぬが、もう少し明るく表現は出来ぬものか、芸術は美を必要とする、此の画家は美の神にそむいてゐるのか、暗い顔の人だろう。 


私達の毎日毎日の生活も画と描いて居るやうなものではないか、一生を一枚の繪と考えたら、此の毎日毎日が繪の具をカンバスに塗ってゐる一筆一筆ではなかろうか、今日とんでもない色を使って終へば、今までの繪の構想、調和を破って終う、今日のきたない。一筆は、今までの精進した美くしい繪を醜いものにして終う。


又、何時の間にか暗い色を使ひなれて、繪の調子を暗くして終ってゐたり、明るい色、即ち、明るい言葉を使っての毎日で明るい陽気な繪を作り上げて居る場合もある。


又、繪の企圖がなく、自分の考えもなく、毎日何の考へなく、いろいろの色を塗って居たのでは、繪そのものも出来ないやうに、人生としての姿も出来てゐないのもある。


繪も、塗り直して書き直せるやうに、人生もやり直しは出来る、カンバスが傷まない限りは。然し、それは、大きな時間の空費と、疲勞を覚悟せねばならない。


途中で塗りなほすよりも、最初からはっきりと繪の構図を考へ。表現する意図をきめて、地塗りからしっかりやる様に、せねばならない。
 

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